J1リーグ 第7節 vs.サガン鳥栖



名波 浩 監督

――試合の総括 試合後のインタビューでも言わせてもらったのですが、44歳にもなってこんなに感動する日を送れるなんて幸せだなと。選手にただただ感謝したいなと思っています。内容としては、3バックで相手の強力な2トップのまずはスペースを消すということを念頭に置きながら、中を非常に速く締めてくるトリプルボランチ気味の中盤のギャップや間であったり、それからアウトサイドの広大なスペースであったり、そこを有効に使おうという手立てで、まず戦術を構築した感じでした。前半の30分ぐらいまではどっちつかずの、お互い中盤で潰し合いのゲームだったと思うのですが、セカンドボールを何回か拾ってボールを回しながら、最後は松浦だったかな、ミドルシュートを打ってCKになったあのシーンくらいから、ボールは握れるなと。立ち位置さえうまく変えていければ相手につかまらずにボールを回せるんじゃないかと。そういう自信に繋がったのは、前半の30分過ぎから後半の途中くらいまでは良かったんじゃないかなと。
ハーフタイムに言ったのは、暑いので体力的にしんどくなる時こそ、ピンチとかチャンスの感度、センサーをちょっと高く自分自身が掲げろと。ちょっと抽象的な言い方で曖昧な表現ですが、選手はよく理解してくれたんじゃないかなと思います。点を取られたシーンは、(中村)俊輔が右サイドでこねたところから始まったので、やはり疲れとともに判断が鈍くなってタッチ数が増えてしまったのがひとつ原因なのと、セットプレーで相手が上手くUの字を描いてブロックされながらやられたので、ヘディングシュート自体もパーフェクトでしたけど、まあ先制される時間帯も含めてやってはいけない失点だなとは思います。ただ、同点ゴールの右サイドでの落ち着き、それからアダイウトンのゴールに関しては、番記者さんで見ていた人もいるかと思うのですが、シュート練習であの形を何度もやっていたので、落ち着いて決して力むことなく上手くミートしてくれたんじゃないかなと思います。

――今日のヤマハスタジアムでの勝利は今後どう繋がっていくか
ヤマハスタジアムで勝つことは大きなミッションだったと思うので、こんなに劇的な勝ち方というのもサポーターの方は喜んでくれると思いますし、新しい我々のスタイルも多少見せられたと思うので今後に期待してほしいなということと、それから今日は途中交代の選手が点を取るというのも、去年の甲府戦の松浦以来、逆転勝ちも去年の新潟戦以来と、久しくなかったことが3つ続いたので、皆さん気持ちよく帰りましょう。

――両ワイドに宮崎選手と櫻内選手を起用したねらいは? 厚みという意味では、そんなに高い位置でフリーになることはないと思っていたので、ミドルサードからアタッキングサードに入る手前で二人ともボールを持てて、そこから(中村)俊輔、松浦、両ボランチを上手く使いながら、もうワンランク上のエリアに入って行ってくれればいいなと思っていましたし、後半は(高橋)祥平がバンバンかぶせに行っていましたし、3バックの両ワイドが出て行くというのも、我々の意図することでした。(森下)俊がちょっと足が痛んだので後半自重していましたけど、悪くなかったと思いますし、バランス整えながらですけど、良いパフォーマンスだったんじゃないかなと思います。あとは言い忘れましたが、スローインには非常に大きな課題を今日のゲームで示したなという気がします。

J1リーグ 第7節 vs.サガン鳥栖 | 試合日程・結果 | ジュビロ磐田 Jubilo IWATA



磐田中村俊輔激走、ロスタイム決勝弾導き劇的勝利
[2017年4月17日11時26分 紙面から]


明治安田生命J1:磐田2−1鳥栖>◇第7節◇16日◇ヤマハ


 元日本代表MF中村俊輔(38)の執念が、劇的勝利を呼び込んだ。ホーム・サガン鳥栖戦。後半43分に先制されながら、1分後の同44分、中村俊が「優しいパス」で同点弾をアシストし、ロスタイムには決勝弾の起点になった。ジュビロ磐田は、昨年6月25日仙台戦以来295日ぶりにヤマハスタジアムでの勝利。3勝1分け3敗で勝ち点を10に伸ばした。


後半、ゴール前に切れ込む磐田
MF中村俊。左はMFアダイウトン
(撮影・小沢裕)

 中村俊が激走した。1点を追う後半44分、FW小川航基(19)の競り合いから生まれたこぼれ球に右サイドで反応。縦にドリブルし、ゴールライン際で鮮やかに切り返した。瞬間、相手DFをかわすと、軽く左を振り抜いた。柔らかいタッチから放たれたボールは、MFアダイウトン(26)の右足にピタリと合った。

 「顔を上げた時に、アダ(イウトン)がフリーになっているのが見えた。頭より足の方がいいと思って優しく出した」

 根拠があっての判断だ。新加入の中村俊は、開幕前に昨季チームが挙げた37得点の全ゴール集を動画でチェックしている。選手1人1人の特徴を頭にたたきこんでいるのだ。アダイウトンには頭ではなく足。チーム最年長38歳の司令塔は、瞬時にそのデータが生かせるすごみを持っている。

 この1点で、サックスブルーのボルテージは最高潮に達した。同ロスタイムには、中村俊が左サイドに展開。最後はアダイウトンのクロスのこぼれ球をMFムサエフ(28)が、豪快に右足で決めた。

 チームとしては、今季初の3バックで連敗を阻止した。逆転勝利は昨年4月10日新潟戦以来。295日ぶりにヤマハでつかんだ歓喜も含め、名波浩監督(44)は「この年でこんなに感動する日をくれて幸せだなと。選手にはただただ感謝したい」と言葉をかみしめた。一方で、中村俊は「自分のミスから(失点につながる)CKを与えてしまったことは一番の反省。チームとしても失点してからではなく、前半からギアをあげられるようにしたい」と言った。その視線は既に、次節のアウェー鹿島戦に向いていた。【前田和哉

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